子会社株式・関連会社株式の決算時の仕訳(仕訳なしの意味)

子会社株式関連会社株式の決算時の評価については、評価替えはおこなわず、取得原価のままにしておくことになります。

子会社株式や関連会社株式は、他の企業を支配したり、影響力を行使したりすることを目的として保有しており、短期的な時価の変動により売買益を得ることを目的としているわけではありません。すなわち子会社株式や関連会社株式の決算時の時価が取得時より高くなっていようが低くなっていようが、会社にとっては関係ありませんので(売る目的ではありませんので)、原則として取得原価のままにしておくことになります。

したがって、子会社株式や関連会社株式の決算時の評価に関する仕訳は必要はありません

借方 金額 貸方 金額
仕訳なし

スポンサードリンク

子会社株式・関連会社株式の決算時の仕訳例

当期の期首に、当社はS社の発行済み株式のすべてを100,000円で購入し、S社を子会社としている。当社が保有するS社株式の決算時の時価が120,000円であるとした場合、決算時のS社の株式の評価について必要な仕訳を示しなさい。

(解答-S社株式の決算時の仕訳)

借方 金額 貸方 金額
仕訳なし

当社は期首にS社の発行した株式のすべてを100,000円で購入し、S社を子会社としています。

当社が保有するS社株式の決算時の時価が120,000円まで増加していますが、上述のとおり、子会社株式は短期的な売買を予定して保有しているものではなく、長期的に子会社を支配することを目的で保有するものですので、子会社株式の時価が多少増減してもそれは当社にとっては意味のない事です。
当社はS社株式を取得原価100,000円の評価し続けるため、決算時に時価への評価替えを行いませんので、評価替えのための仕訳は必要ありません。
なおS社が子会社ではなく、関連会社であったとしても同様に決算時の評価替えは行いませんので仕訳は必要ありません。

(このページと関連するページ)
売買目的有価証券の決算時の仕訳の基礎(時価と評価差額)
満期保有目的債券の決算時の仕訳(評価替えを行わない場合)
その他有価証券の決算時の評価と評価差額の扱い(基礎)
部分純資産直入法の仕訳の基礎(その他有価証券)

スポンサードリンク