機械・装置の仕訳の基本(固定資産の購入)

たとえば、工場で使用する製造機械や、建設現場などで使用する工事用設備、農業用設備や林業用設備などいわゆる機械や装置と呼ばれるような資産を取得するためにかかった費用は「機械装置」という固定資産の勘定科目を使って記帳します。

機械装置の取得には、機械装置の本体価格のほか、機械装置の運搬や据え付けなど機械の購入に際し付随的な費用が発生する場合がありますが、これらの取得に関連して発生した支出は付随的に発生した費用も含めて「機械装置」勘定で記帳します。

固定資産を含む資産グループの勘定科目の仕訳ルールは、増加は左側(借方)、減少は右側(貸方)に記帳することです。

したがって機械装置を現金1,000円で購入した時の仕訳は次のような形になります。

借方 金額 貸方 金額
機械装置 1,000 現金 1,000

機械装置を購入することにより、機械装置という1,000円の資産が増加しますので、左側(借方)に「機械装置 1,000円」と記入してください。同時に現金という資産が1,000円減少していますので右側(貸方)は「現金 1,000円」となります。

なお、工場や建設現場などで使用する機械などは使用年数を重ねるたびにその資産的な価値が減少します(一般に古い機械ほど、安くなります)。したがって、その価値の減少を帳簿に反映させるため、決算時に減価償却という処理をおこない、機械装置の帳簿上の価格を毎年減額する必要があります(詳細は直接法における減価償却費の記帳方法などをご参照ください)。

では、下記の具体例で機械装置を購入した時の仕訳をもう少し詳しくご説明いたします。

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機械装置を購入した時の仕訳例

工場で使用する製造用機械を500,000円で購入した。なお機械を工場まで運ぶための運搬費として運送業者より30,000円が請求されている。製造用機械の購入代金と運送業者へ支払う運送料を合わせて530,000円を現金で支払った。

借方 金額 貸方 金額
機械装置 530,000 現金 530,000

工場で使用する製造用機械の購入金額は530,000円ですが、機械を運搬するために運送業者へ支払う運搬費30,000円が付随費用として発生しています。固定資産の購入に伴って発生した付随費用は固定資産の取得原価に含めて記帳しますので、機械装置の取得原価はこれらの合計の530,000円となります。したがって左側(借方)に「機械装置 530,000円」と記入します。
いっぽう、機械装置の購入したことにより現金という資産が減少していますので、右側(貸方)には「現金 530,000円」と記入します。

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固定資産の種類(土地・建物・車両・工具器具備品など)

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