企業が取引先などにお金を貸し付けた時、一般的には借主からその証として借用証書（しゃくようしょうしょ）を受取りますが、この借用証書の代わりに約束手形を受け取ることがあります。これを手形貸付といい、貸主は貸したお金を手形貸付金という資産グループの勘定科目を使用して記帳します。
資産グループの勘定科目の仕訳ルールは、増加は左側（借方）、減少は右側（貸方）に記帳することです。
では、下記の具体例でお金を貸し、手形を受け取った時の仕訳をご確認ください。
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手形貸付金の仕訳例
（具体例１ 手形貸付金の増加）
取引先に現金30,000円を貸し付け、取引先が振出した手形を受け取った。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 手形貸付金 | 30,000 | 現金 | 30,000 |
現金を取引先に貸し、手形を受け取ることにより手形貸付金が30,000円増加しますので、左側（借方）に「手形貸付金10,000円」と記入してください。同時に現金という資産が30,000円減少していますので右側（貸方）は「現金30,000円」となっています。
（具体例２ 手形貸付金の減少）
取引先に貸し付けた30,000円全額を現金で返済を受けた。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金 | 30,000 | 手形貸付金 | 10,000 |
貸したお金を返してもらうことにより、手形債権が消滅しています。したがって、右側（貸方）に「手形貸付金30,000円」と記入してください。同時に現金という資産が30,000円増加していますので左側（借方）は「現金30,000円」となっています。
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お金を貸した時（貸付金）の仕訳の基礎