予約販売(よやくはんばい)の仕訳の基礎

予約販売とは、先にお客さんから代金(予約金)を受け取り、後から商品を引渡す販売形態をいいます。

予約販売では、商品の引き渡しの前に商品代金を受け取ることになりますが、商品売買において売上収益を計上するのはあくまでも商品を引き渡した時です。したがって、商品を引き渡すまでは受け取った予約金については、前受金という負債勘定を使って処理し、商品を引き渡した段階で前受金を商品代金に充当する処理を行うことになります。
では、下記の具体例で仕訳をご確認ください。

スポンサードリンク

予約販売の仕訳例

1.予約金を受け取った時

新商品(1個当たり1,000円)の予約販売の受付を開始したところ、5個について申し込みがあった。商品代金は予約金として申込時において現金で受け取った。

借方 金額 貸方 金額
現金 5,000 前受金 5,000

予約金を受け取った段階では、未だに商品の引き渡しが行われていません。予約販売において、売上収益の計上は商品の引き渡し時となりますので、商品の引き渡しが完了するまで受け取った予約金については、前受金という負債勘定を使って記帳することになります。

2.商品の引き渡し時

上記1の商品をすべてお客さんに発送した。

借方 金額 貸方 金額
前受金 5,000 売上 5,000

予約販売において、売上収益の計上は商品の引き渡し時となりますので、商品の引き渡しが完了した段階で売上収益の計上を行います。事前に受け取った予約金(前受金という負債として処理している)については、商品の販売代金に充当し、これを減額させることになります。

スポンサードリンク