賞与を支払った時の仕訳の基礎(賞与引当金がある場合)

従業員や社員などにボーナス(賞与といいます)を支払った時は「賞与」という費用を表す勘定科目を使って仕訳します。
しかし、事前に「賞与引当金」を貸方(向かって右側)に計上している場合には、この貸方の「賞与引当金」を取り崩し、賞与引当金の取り崩し額だけでは足りない金額を「賞与」という費用を使って処理します。

たとえば、6月にボーナス1,000円を現金で支払った場合において、前期に積み立てた賞与引当金の残高が300円あった場合の仕訳は以下のようになります。

借方 金額 貸方 金額
賞与引当金 300 現金 1,000
賞与 700

6月に支払うボーナス1,000円のうち、まず300円は前期に計上した賞与引当金を取り崩して処理し、残りの700円は賞与という費用勘定を使って処理し、支払い時の費用と死して処理します。

スポンサードリンク

賞与を支払った時の仕訳例(賞与引当金の残高がある場合)

令和3年6月10日に従業員に3,000,000円のボーナスを支給した(当座預金口座から振込)。なお3,000,000円のうち、2,000,000円は前期(令和3年3月期)の負担に属するものとして、前期において計上した賞与引当金として計上済みである。
賞与支払い時の仕訳を示しなさい。

(解答)

借方 金額 貸方 金額
賞与引当金 2,000,000 当座預金 3,000,000
賞与 1,000,000

6月に支払った賞与は3,000,000円ですが、前期の決算時において今回の賞与の支払いに備えて賞与引当金を2,000,000円設定しておりますので、3,000,000円支払額のうち2,000,000円はこの賞与引当金を取り崩すことによって処理します。のこりの1,000,000円については「賞与」勘定を使って仕訳し、当期の費用として処理します。

スポンサードリンク